プロダクト · 2026年8月24日
企業の戦略的意思決定に「ポシビリティ・マネジメント」が不可欠に、専門家が提言
企業の意思決定層が将来のリスク管理に注力する一方で、望ましい未来を実現するための「ポシビリティ・マネジメント」の重要性が専門家から指摘されている。
同分野の第一人者によると、多くの経営者はAIがもたらすリスク(サイバー攻撃、規制違反、知的財産の喪失など)について具体的な懸念を示す一方、2035年に望ましい未来を実現するための条件や具体的な取り組みについては明確なビジョンを持っていないという。
専門家は、リスク管理の高度化が進む一方で、将来の好機を体系的に捉え、それを実現するための能力や投資を構築する仕組みが不足していると指摘。リスク管理に加え、望ましい未来を実現するための「ポシビリティ・マネジメント」を導入すべきだと提言している。
同論考では、AIの発展がエネルギー、水、半導体、インフラ、資本、規制、地政学などと密接に関連している点も強調。国際エネルギー機関(IEA)と世界経済フォーラム(WEF)の2026年の報告書を引用し、AI関連インフラの拡大が電力システムやその他の基盤に与える影響について言及している。
また、同分野の先駆けとして「Existential Hope」を挙げ、1986年に設立されたForesight Instituteが推進する同イニシアチブが、技術革新を通じた望ましい未来の実現に向けた議論を促進していると紹介。同イニシアチブは、ナノテクノロジーやバイオテクノロジー、AIなどの先端技術を活用したプロジェクトの可視化を目指しているとしている。
専門家は、ポシビリティ・マネジメントの核心は「未来を予測することではなく、不確実性下で行動する能力を維持すること」にあると強調。経営層に対し、単に「何が起こり得るか」を問うだけでなく、「どのような未来を実現する能力を維持すべきか」との問いを加えることを提案している。
同論考は、フォーキャスティングやストラテジック・フォアサイトとの違いについても言及。フォーキャスティングは「何が起こりそうか」を、ストラテジック・フォアサイトは「何が起こり得そうか」を分析するのに対し、ポシビリティ・マネジメントは「どのような望ましい未来を実現する能力を維持すべきか」を問うとしている。
StartupBusinessが報じた。